北岡大使、イルヴェス前大統領と国家のデジタル化を巡り会談

令和2年11月24日
イルヴェス前大統領とともに
在エストニア日本国大使館
11月24日、北岡大使は、日本大使館に来訪して下さったトーマス・イルヴェス前大統領と国家のデジタル化を巡り会談しました。
大使館で経済を担当する重成書記官が同席。

イルヴェス前大統領は2006年から10年間エストニアの大統領を務め、その強力なリーダーシップで「デジタル最先進国」とも呼ばれる現在のエストニアの、いしずえを築きました。
会談ではイルヴェス前大統領より、エストニアのデジタル化にまつわる貴重なエピソードをたくさんお聞きすることが出来ました。
15歳の時に、通っていた米国のハイスクールの実験的な授業でコンピューターのプログラミングをさせられ、それに成功して「自分にもプログラミングが出来る!」と感動した御経験。
そして1938年にはフィンランドを上回っていたエストニアの一人当たりGDPが、ソ連の支配を経て独立を回復したのちの1992年に、フィンランドの8分の1にまで落ち込んでしまい「何とかしなければ!」と決意した御経験。
お話を伺っているうちに、北岡大使にはエストニアの「デジタル最先進国」への軌跡がはっきりと見えて来ました。
そしてIDカードの取得を全国民の義務にする、などという確固とした政治家の意思の重要性など、これから日本でデジタル化を推進する上で不可欠のポイントも見えて来ました。

この会談は、大使が昨年着任以来行って来た数多くの会談の中で、最も印象的な会談の一つとなりました。
コロナ禍という困難な状況下で会談に応じて下さったイルヴェス前大統領に、心より感謝です!