北岡大使、ハープサル市を初訪問

令和2年3月3日
ハープサル市長及び副市長とともに
ハープサル城博物館
3月3日、北岡大使はエストニアの最も有名なリゾート地の一つとして知られ、昨年11月には石川県加賀市との間で友好交流に関する覚書を締結したハープサル市を初訪問しました。
大使館よりは、広報・文化を担当する伊藤書記官が同行。
同市の泥を利用した療養は200年の歴史を有し、ロシア皇帝やチャイコフスキーなども利用したという記録が残されています。
エンデル・ネリスの実話に基づいた映画で、大使のお気に入りでもある「心に剣士を」の舞台としても有名なので、大使はハープサル市訪問を心待ちにしていました。
大使はまず市庁舎でウルマス・スクレス市長及びトヌ・パルブス副市長と会談。
その後地元紙「レーネ・エル」のインタビューを受けたのち、鉄道・電信博物館を訪問。
ここのプラットフォームが「心に剣士を」のラストシーンで使用されたということは、大使を感動させました。
2005年までは、ここから首都のタリンまで鉄道が繋がっていたとの話を市長より聞いた大使は「早く鉄道のコネクションが復活することを祈念します」と述べました。
続いてハープサル城博物館ではカイレ・トーミング館長の出迎えを受け、主任学芸員のヤーク・メル氏の案内で13世紀に遡るハープサル市の豊かな歴史を学習。
さらに泥療法が施されているスパ「Fra Mare」を、市長の奥方のマレット夫人の案内で視察。
その長い歴史と、医者のアドバイスにより施されるきめ細かい療養に関するブリーフは、大使にとって印象的でした。
その後は「ハープサル・レース・センター」を訪問し、かつてイルヴェス大統領(当時)が訪日した際に、美智子皇后陛下(当時)のために特にデザインして献上された繊細なレースを鑑賞。
今でもハープサル市ではレースの伝統を守るために、学校の正規の授業でニットを教えていると聞き、大使は「伝統を守る大切さは言うまでもないが、実際に守るのは難しい」として、ハープサル市の取り組みを称賛しました。
最後に市長主催の午餐会が行われ、大使は市長、副市長、そしてハープサル博物館基金の総裁を務めるアントン・ペルン氏と、ハープサル市の大変美味な海と陸の幸を楽しみつつ懇談し、皆の歓待に心より謝意を表明し、再会を約しました。
泥療法が施されているスパ「Fra Mare」
美智子皇后陛下(当時)のために特にデザインして献上された繊細なレース