エストニア政治・経済月間情報
平成29年5月16日
2017年2月のエストニア月間情勢
ポイント
●8日,情報局,報告書「国際安全保障環境におけるエストニア2017」を発表。マラン長官は,ロシアはエストニアの憲法に基づく秩序と領土的一体性を脅かす唯一の外的要因であるが,2017年時点ではロシアがNATO加盟国を直接攻撃する危険性は低い旨発言。●13日,宮家キャノングローバル戦略研究所研究主幹,外交に関する講演(於:タリン)
●22日,レプス教育科学相,ロシアのプロパガンダ機関とされるスプートニクのインタビューを受けていたことを認め,謝罪。
本文
1 内政・国内経済・1日,リトアニアが,エストニアに建設予定地域LNGターミナルではなく,自国ターミナルへのEU資金注入を望んでいるとの報道。
・2日,タルトゥ和平条約97周年記念日。各地で記念行事。
・2日,タリン市中心部のホテルのロビーで銃撃事件。組織犯罪関係者とされる男性が足を負傷し,容疑者は逃走。
・2日,保安警察,昨年7月にドイツ便航空機を爆破すると空港に脅迫したエストニア国民を拘束。(同容疑者は後日拘束)
・4日,1月政党支持率世論調査(Tulu-uuringute社):中央党31%,改革党25%,社民党10%,保守人民党10%,自由党8%,祖国共和同盟7%。
・8日,情報局,報告書「国際安全保障環境におけるエストニア2017」を発表。マラン長官は,ロシアはエストニアの憲法に基づく秩序と領土的一体性を脅かす唯一の外的要因であるが,2017年時点ではロシアがNATO加盟国を直接攻撃する危険性は低い旨発言。
・9日,ミクセル外相とミフケルソン外務委員長が外交政策に関する年次演説を実施。
・9日,大統領府,ロイヴァス前首相,吉野日本・エストニア友好協会会長ら113人に叙勲する旨発表。
・10~12日,旅行博「Tourest 2017」。(当館は書道及び生け花のワークショップ等を実施。)
・20日,国防軍司令官テラス中将の大将昇格。
・22日,レプス教育科学相,ロシアのプロパガンダ機関とされるスプートニクのインタビューを受けていたことを認め,謝罪。
・22日,エンタープライズ・エストニア監査役会はアロ・イヴァスク「Kesko Senukai」社(ホームセンター)社長(46歳)を新CEOに選出。4年契約で3月20日就任。
・24日,独立99周年記念日。軍事パレード,大統領レセプション等の開催。
・25日,2月政党支持率世論調査(Tulu-uuringute社):中央党29%,改革党23%,社民党10%,保守人民党9%,自由党7%,祖国共和同盟6%。
2.外交・その他対外関係
・2日,ラタス首相,移民に関する非公式EU首脳会合に出席(於:マルタ)。
・3日,ミクセル外相,スウェーデン訪問。ヴァルストローム外相やリンデEU貿易相と地域の安全保障等に関して会談。
・6日,ミクセル外相,ウクライナ情勢に関するEU外務理事会会合に出席(於:ブリュッセル)。
・8日,イルヴェス前大統領,独立行政法人・情報処理推進機構(IPA)によるサイバー攻撃に関するシンポジウムに出席(於:東京)。
・9日,カリユライド大統領,対露関係に関する独・バルト大統領会合に出席(於:リガ)。
・9~10日,ドリゼ(Mr. Viktor Dolidze)ジョージア欧州・欧州大西洋統合担当国務大臣,エストニア訪問。ミクセル外相らと会談。
・13日,宮家キャノングローバル戦略研究所研究主幹,外交に関する講演(於:タリン)。
・14日,ミクセル外相,テロ対策に関する国連安保理公開討論で演説(於:ニューヨーク)。
・15日,ツァフクナ国防相,防衛費及びポーランド・バルト三国へのNATO加盟国部隊派遣に関するNATO国防相会合に出席(於:ブリュッセル)。
・17~19日,カリユライド大統領,ミクセル外相,ツァフクナ国防相,テラス国防軍司令官,ミュンヘン安保会議に出席。大統領は,ラトビア及びリトアニアのカウンターパートと共にペンス米副大統領と会談。サイバーセキュリティーに関する国際委員会(Global Commission on the Stability of Cyberspace)の設置が発表され,カリユランド元外相が議長に就任。
・20日,ミクセル外相,モンテネグロ訪問。ブヤノビッチ大統領,マルコビッチ首相,ダルマノビッチ外相とエストニアのEU議長国期間等に関して会談。
・27日,ミクセル外相,モルドバ訪問。ガルブル外務・欧州統合相とEU統合に関して会談。
3.経済関係統計
・2016年第4四半期GDP:前年同期比+2.7%。
・2016年GDP:前年比+1.6%。
・2016年輸出:前年比+3%の119億ユーロ,輸入:同+3%の135億ユーロ。
・2016年失業率:6.8%
・1月消費者物価指数:前年同期比+2.7%。