エストニア政治・経済月間情報

平成29年1月19日

2016年11月のエストニア月間情勢

ポイント

 
●9日,国会,ロイヴァス首相に対する不信任決議を可決。改革党との連立パートナーである社民党と祖国共和同盟も同調。
●16日,エンタープライズ・エストニア監査役会,イルヴェス前大統領の私邸への補助金問題を理由にトムベルグ執行役会会長を解任。
●21日,中央党,社民党,祖国共和同盟が連立協定に署名。国会,中央党ラタス首相候補を53票で承認。23日,ラタス内閣,国会で宣誓し就任。
 

本文

 
1.内政・国内経済
 
・4日,社民党と祖国共和同盟の大臣,所管の国有企業の監査役会から改革党議員の役員を更迭。
・5日,中央党党大会,サヴィサール党首に代わって新党首にラタス国会副議長を選出(於:パイデ市)。
・7日,オシノフスキー社民党党首とツァフクナ祖国共和同盟党首,連立パートナーの改革党のロイヴァス首相に辞任を提案。
・9日,国会,ロイヴァス首相に対する不信任決議を可決。連立パートナーの社民党と祖国共和同盟も同調。
・10日,最高裁,2013年地方選挙前のタリン市の広告は中央党の選挙広告に相当するとして,停職中のサヴィサール・タリン市長に12万ユーロの返還を命じる判決。
・11~27日,ブラックナイト映画祭(於:タリン,タルトゥ市)。邦画4本上映。
・16日,エンタープライズ・エストニア監査役会,イルヴェス前大統領の私邸への補助金問題を理由にトムベルグ執行役会会長を解任。
・17日,ミッハル経済相,Xロード(データ交換レイヤー)の共同開発のためにフィンランドとNPOを設立する法案を閣議で提出。
・17日,12月政党支持率世論調査(Tulu-uuringute社):中央党29%,改革党21%,社民党13%,保守人民党12%,祖国共和同盟9%,自由党9%。
・20日,カリユライド大統領,ラタス中央党党首を首相候補に指名。
・21日,中央党,社民党,祖国共和同盟が連立協定に署名。
・21日,国会,ラタス首相候補を53票で承認。
・22日,カリユライド大統領,ラタス内閣を任命。
・23日,ラタス内閣,国会で宣誓し就任。
・23日,レピンスキー新地域問題担当相の経営する会社がオランダ産チーズを自社製有機チーズとして販売していた疑いが報道。
・28日,イルヴェス前大統領夫妻,男児誕生。
・29日,サヴィサール前中央党党首,収賄,資金洗浄,横領罪で起訴。贈賄したビジネスマン4人や贈収賄幇助のカッロ・タリン市市議会議長,レイリヤン元環境相らも起訴。
 
2.外交・その他対外関係
 
・1日,ロシア軍機,エストニア空域に朝晩2度侵入。
・2日,ロイヴァス首相,地域協力やEUの将来に関するNB8首脳会合に出席(於:コペンハーゲン)。
・3日,カリユライド大統領,ポーランド訪問。ドゥダ大統領と経済関係やエネルギー安全保障に関して会談。
・3日,シピラ・フィンランド首相,エストニア訪問。ロイヴァス首相とICTや経済協力に関して協議。
・3日,リギ外相,訪独。シュタインマイヤー外相とEUの協力やウクライナに関して会談。
・4~9日,クルーセ地域問題担当相,訪中。中・東欧農業・商業・経済協力会議に出席したほか,韓長賦(Han Changfu)農業部長と会談。
・7~8日,リギ外相,ルーマニア訪問。コマネスク外相と会談し,エストニア大使館を開設したほか,NATO東欧加盟国外相会合に出席。
・11~12日,カリユライド大統領,訪独。ガウク大統領と安全保障等に関して会談。
・14日,リギ外相,トルコ情勢や東方パートナーシップに関するEU外務理事会会合に出席(於:ブリュッセル)。
・15日,ベーヨニス・ラトビア大統領,エストニア訪問。ラトビア系企業の新工場を視察したほか,カリライド大統領と安全保障状況に関して会談。
・15日,エストニアとインド,受刑者移送条約を締結(於:ニューデリー)。インドで勾留中のエストニア人海賊対策船乗組員の有罪確定に備えた動き。
・16日,リギ外相,フランスとバルト諸国の外交関係回復25周年を記念する仏・バルト外相会合に出席(於:パリ)。
・22日,リギ外相,欧州評議会閣僚代理会合でカスリーディス・キプロス外相に議長国期間を引き継ぎ(於:ストラスブール)。
・29日,ムスカット・マルタ首相,エストニア訪問。ラタス首相やミクセル外相と会談。
 
3.経済関係統計
 
・第3四半期GDP(速報値):前年同期比+1.1%
・9月輸出:前年同月比+13%の11億ユーロ,輸入:同+2%の12億ユーロ
・10月消費者物価指数:前年同月比+0.6%
・第3四半期失業率:7.5%
・第3四半期平均賃金:前同期比+7.1%の1119ユーロ