エストニア政治・経済月間情報
平成29年1月19日
2016年6月のエストニア月間情勢
ポイント
●16日,ネストル国会議長,大統領選挙のための臨時国会招集(8月29日)を決定。
本文
1.内政・国内経済
・1日,エルグマ元国会議長(祖国共和同盟,タルトゥ市議),一貫性のない自党に失望して離党届を提出。
・4日,社民党,エイキ・ネストル国会議長を同党の大統領候補に決定。
・5日,祖国共和同盟,弁護士のアッラル・ヨクス氏(元行政監察官)を同党の大統領候補に決定。
・7日,国会,行政改革法案を採択。行政サービスの効率化のため自治体(現在213)の最低人口を5,000人に定め,来年秋の地方議会選挙までの合併を促す内容。
・7日,国会,国会議員地位法及び地方自治体法改正案を可決。国会議員の地方議会議員兼任を禁止する規定を撤廃。
・7日,国会,私立学校法改正案を可決。2017年から自治体による活動補助金支給を任意とする一方,国が2019年末まで75%相当を支給。
・10日,6月政党支持率世論調査(Tulu-uuringute社):中央党28%,改革党20%,保守人民党13%,自由党12%,社民党10%,祖国共和同盟7%。
・10日,6月大統領候補支持率(Turu-uuringute社):カリユランド外相22%,カッラス前欧州委員10%,ヨクス弁護士9%,分からない24%。
・11日,中央党,マイリス・レプス議員を大統領候補に選出。サヴィサール党首が敗北。
・12日,保守人民党,マルト・ヘルメ議員を大統領候補に選出。また,党首に再選。
・14日,「6月追放」75周年追悼行事。1941年,1万人以上がシベリア送りに。
・14日,国会,Tallinna Sadam社(国有港湾)汚職事件調査委員会,報告書を公表。国による監督が不十分であった旨指摘し,役員選出等に関する改善案を提示。
・15日,国会,国防軍による海外での情報収集活動を認める法改正を採択。
・15日,国会,対ISIL国際軍事作戦への国防軍兵士最大10人の派遣を承認。イラクへ国防軍教官を派遣する見込み。
・15日,国立北エストニア地域病院理事長,横領や収賄の疑いのため辞職。
・16日,ネストル国会議長,大統領選挙のための臨時国会招集(8月29日)を決定。
・23日,戦勝記念日。国防同盟が700人規模の軍事パレードを開催。
・30日,アース国家行政相,政府業務の分析を政府に提出。2018年3月に県政府(15県)を廃止して,地域庁(全国4地域)を創設することなどを提案。
2.外交・その他対外関係
・5月30日~6月22日,国際軍事演習Saber Strike(於:エストニア等)。
・1日,ロイヴァス首相,ポーランド訪問。シドゥウォ首相とワルシャワNATO首脳会合等に関して会談。
・1~2日,カリユランド外相,訪仏。エロー外相と会談したほか,生産性向上に関するOECD閣僚会合に出席。
・2~3日,マニロヴァ・ロシア国際協力・観光・地域政策副大臣,エストニア訪問。レイマー文化省次官補と両国文化省間の協力プログラム(2016~18年)に署名。
・3~18日,国際海軍演習BALTOPS(於:バルト海)。
・6~10日,オヴィール企業相,中東欧・中国貿易相会合に出席(於:中国寧波市)。経済ミッションが同行。
・7日,クチンスキス・ラトビア首相,エストニア訪問。グルジア及びウクライナに対するEUの査証免除に関してロイヴァス首相と会談。
・7日,ロシア軍用機AN-26,エストニア領空を侵犯。外務省がロシア大使に抗議。
・8~9日,クリムキン・ウクライナ外相,エストニア訪問。イルヴェス大統領,ネストル国会議長,カリユランド外相と同国東部の状況等に関して会談。
・13~14日,ツァチェヴァ・ブルガリア議長,エストニア訪問。ネストル議長,カリユランド外相,ペフクル内相とシェンゲン協定への加盟等に関して会談。
・14~15日,ハンソ国防相,バルト三国及びポーランドへの大隊派遣を決めたNATO国防相会合に出席(於:ブリュッセル)。
・20日,カリユランド外相,グルジアの査証免除等に関するEU外務理事会に出席(於:ルクセンブルク)。
・21日,カリユランド外相,欧州評議会議員会議で議長国期間の優先事項に関して演説(於:ストラスブール)。
・28~29日,ロイヴァス首相,英EU離脱に関する欧州理事会会合に出席(於:ブリュッセル)。
・30日,ポーランド軍歩兵中隊,エストニアに到着。7月末まで約150人が駐留。
3.経済関係統計
・第1四半期GDP(修正値):前年同期比+1.7%
・4月輸出:前年同月比+2%の11億ユーロ,輸入:同+9%の12億ユーロ。
・5月消費者物価指数:前年同月比-0.9%。