中村耕一郎在エストニア日本大使より御挨拶
令和7年4月17日
在エストニア日本国大使館ホームページをご覧の皆様、
皆さん、こんにちは。特命全権大使の中村耕一郎です。
昨年10月にタリンに着任してから早くも半年が経ちました。エストニアの長い冬も終わり春を迎えようとしています。この間、エストニア共和国大統領アラル・カリス閣下に信任状を捧呈した後、ミッハル首相、ツァフクナ外相、ペクフル国防相、カッラス教育科学相、リギ財相等のべ11名の閣僚、フッサル国会議長を初めとする国会議員、メリロ国防軍司令官、オシノフスキー・タリン市長、クラース・タルトゥ市長、外務省関係者を含め本当に多くの方にお会いする機会を頂きました。また、タリン市内だけでなく、タルトゥ市、ナルヴァ市、サク市を訪れる機会もありました。これもエストニアの方々の温かいホスピタリティ(もてなす心)だと感じています。
日本においてもエストニアにおいても、お互いに対する関心は、益々高まっており、その協力関係は一層緊密になっています。今年に入りましてからも、1月末にはペクフル国防相が日本を訪問されたほか、4月4日にはブリュッセルで岩屋外務大臣とツァフクナ外相の会談が行われ、同じ価値観を共有する同志国として連携と協力が改めて確認されました。
2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻が残念ながら現在も継続しており、世界の安全保障環境は益々不安定化しています。欧州大西洋の安全保障とインド太平洋の安全保障が不可分であること、国際社会として世界の安全保障に一体として取り組まなければならないことがこれまで以上に強く認識されています。また、サイバー攻撃が世界共通の現実の脅威として深刻に認識されております。そのような中で、エストニアは、外交政策及び安全保障の分野においても日本にとって共通の課題を抱えに最も頼りとなるパートナーの一国として認識されています。3月末には、当館として初めてとなる常駐の防衛駐在官も着任しこの分野での協力が一層進むことが期待されます。
経済分野においても世界のシステムは不安定化しています。しかし、だからこそ、価値観を共有するだけでなく、「電子国家」としての地位とその成長を支える高い教育水準、そして「ユニコーン企業」の相次ぐ誕生に象徴される起業家精神などに富むエストニアとの経済・ビジネス協力には今後とも大きな可能性があると考えます。
文化においても日本とエストニアが堅く結びついていることは嬉しい発見でした。エストニアを代表する建物の一つ、タルトゥ市にある国立博物館の設計者の一人は日本人建築家田根剛さんです。昨年から3月まで、ここで日本人芸術家池田亮司さんの個展が開催され、大きな評判を得ました。タリン市内にある国立オペラ劇場では、日本人のダンサーと音楽家が活躍しています。タリン大学やタルトゥ大学では、日本語が熱心に教えられており、少なからぬ日本人留学生がこの国で勉強しています。
在留邦人の皆様が永年にわたって、芸術、文化、教育、経済といった多様な分野で活躍され、両国の架け橋となってくださってきたことに敬意を表します。今後、より多くの方々が両国を相互に訪問し、人と人との交流を通じて絆を深め、末永く友好関係を築いていくことが非常に重要であると考えています。
そのためにも、大使館の最も重要な使命は、何よりも日本国民の皆様がこの国で安心して生活し、仕事ができるよう、その安全と利益を守ることだと考えております。そのために大使館として、引き続きできる限りの努力をしていく所存です。
2025年4月17日 エストニア共和国駐箚特命全権大使 中村耕一郎

ミッハル首相表敬 Gustav Adolf Grammar Schoolでの日本紹介
(写真:State Chancellery提供)
皆さん、こんにちは。特命全権大使の中村耕一郎です。
昨年10月にタリンに着任してから早くも半年が経ちました。エストニアの長い冬も終わり春を迎えようとしています。この間、エストニア共和国大統領アラル・カリス閣下に信任状を捧呈した後、ミッハル首相、ツァフクナ外相、ペクフル国防相、カッラス教育科学相、リギ財相等のべ11名の閣僚、フッサル国会議長を初めとする国会議員、メリロ国防軍司令官、オシノフスキー・タリン市長、クラース・タルトゥ市長、外務省関係者を含め本当に多くの方にお会いする機会を頂きました。また、タリン市内だけでなく、タルトゥ市、ナルヴァ市、サク市を訪れる機会もありました。これもエストニアの方々の温かいホスピタリティ(もてなす心)だと感じています。
日本においてもエストニアにおいても、お互いに対する関心は、益々高まっており、その協力関係は一層緊密になっています。今年に入りましてからも、1月末にはペクフル国防相が日本を訪問されたほか、4月4日にはブリュッセルで岩屋外務大臣とツァフクナ外相の会談が行われ、同じ価値観を共有する同志国として連携と協力が改めて確認されました。
2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻が残念ながら現在も継続しており、世界の安全保障環境は益々不安定化しています。欧州大西洋の安全保障とインド太平洋の安全保障が不可分であること、国際社会として世界の安全保障に一体として取り組まなければならないことがこれまで以上に強く認識されています。また、サイバー攻撃が世界共通の現実の脅威として深刻に認識されております。そのような中で、エストニアは、外交政策及び安全保障の分野においても日本にとって共通の課題を抱えに最も頼りとなるパートナーの一国として認識されています。3月末には、当館として初めてとなる常駐の防衛駐在官も着任しこの分野での協力が一層進むことが期待されます。
経済分野においても世界のシステムは不安定化しています。しかし、だからこそ、価値観を共有するだけでなく、「電子国家」としての地位とその成長を支える高い教育水準、そして「ユニコーン企業」の相次ぐ誕生に象徴される起業家精神などに富むエストニアとの経済・ビジネス協力には今後とも大きな可能性があると考えます。
文化においても日本とエストニアが堅く結びついていることは嬉しい発見でした。エストニアを代表する建物の一つ、タルトゥ市にある国立博物館の設計者の一人は日本人建築家田根剛さんです。昨年から3月まで、ここで日本人芸術家池田亮司さんの個展が開催され、大きな評判を得ました。タリン市内にある国立オペラ劇場では、日本人のダンサーと音楽家が活躍しています。タリン大学やタルトゥ大学では、日本語が熱心に教えられており、少なからぬ日本人留学生がこの国で勉強しています。
在留邦人の皆様が永年にわたって、芸術、文化、教育、経済といった多様な分野で活躍され、両国の架け橋となってくださってきたことに敬意を表します。今後、より多くの方々が両国を相互に訪問し、人と人との交流を通じて絆を深め、末永く友好関係を築いていくことが非常に重要であると考えています。
そのためにも、大使館の最も重要な使命は、何よりも日本国民の皆様がこの国で安心して生活し、仕事ができるよう、その安全と利益を守ることだと考えております。そのために大使館として、引き続きできる限りの努力をしていく所存です。
2025年4月17日 エストニア共和国駐箚特命全権大使 中村耕一郎


ミッハル首相表敬 Gustav Adolf Grammar Schoolでの日本紹介
(写真:State Chancellery提供)