エストニア政治・経済月間情報
2016年4月のエストニア月間情勢
ポイント
- 日・エストニア関係では,5~10日,ロイヴァス首相が訪日し,安倍総理と会談。新経済サミット(NEST2016)で基調講演,三木谷楽天CEOと会談。オヴィール企業相や経済代表団が同行。
- 外交関係では,ギリシャからEUの合意に基づく難民第二陣12人(シリア,イラク,イエメン出身)が到着。
本文
1 内政・国内経済
- 4日,文化人69人,私立校への財政支援継続を求める公開書簡をリギ教育科学相へ送付。
- 5日,財務省春季経済予測:本年はGDP+2%,物価+0.3%,賃金+4.9%。
- 8~17日,日本アニメ映画祭(於:タリン,タルトゥ,パルヌ市)。
- 11日,警察,ベトナム人11人をロシアから不法入国させた容疑で男6人を逮捕。
- 12日,保安警察,年鑑を発表。ロシアによるプロパガンダの増加に関して警告。
- 12日,マルティン・ヘルメ議員(保守人民党),民族的にロシア人(外相の母親は民族的にロシア人,父親(故人)はラトビア人)であることを理由にカリユランド外相が大統領候補として不適格である旨発言し,保守人民党内からも批判の声。16日,イルヴェス大統領等もヘルメ議員の差別的発言を批判。
- 14日,パナマ文書,エストニアのビジネスマン数十人の名前が記載との報道。
- 15日,4月政党支持率世論調査(Tulu-uuringute社):中央党25%,改革党23%,保守人民党14%,社民党13%,自由党13%,祖国共和同盟7%。
- 15日,4月大統領候補支持率(Turu-uuringute社):カリユランド外相27%,カッラス前欧州委員14%,サヴィサール中央党党首14%,タランド欧州議員11%,分からない14%。
- 15日,エストニア五輪委員会会長選挙,ビジネスマンのソールマー氏が僅差で選出。
- 16日,カッラス前欧州委員(改革党名誉党首),大統領候補になる用意がある旨表明。
- 19日,国会国防委員会委託の国際防衛研究センター報告書,バルト海地域におけるロシアに対する抑止力としてのNATOのプレゼンスの重要性を指摘。
- 20日,報道の自由ランキング(180カ国,国境なき記者団):1位フィンランド,14位エストニア。
- 23日,カリユランド外相(無所属),大統領選に関する自由党との会談で,提案があれば,大統領候補になる用意がある旨表明。
- 27日,2015年HIV新規感染件数:270件。人口10万人当たり20.5件。
- 27日,中央党,裁判所が党大会での投票数が少なかった新憲章採択を無効と判断したことから,旧憲章が引き続き有効。旧憲章には,有罪判決が確定した党員は除名される規定があり,これに該当するトーバル幹事長の立場は微妙。
- 28日,政府,国家予算戦略2017~20年を承認。安保,経済成長,国境整備,行政改革に重点。
- 28日,ギリシャからEUの合意に基づく難民第二陣12人が到着。シリア,イラク,イエメン出身。
- 30日,ノルウェー防衛ニュースサイト,昨年エストニアでのNATO演習時にロシアのドローンが上空を飛行していた旨指摘。エストニア保安警察は否定。
2 外交・その他対外関係
- 1日,ホーガン欧州委員(農業担当),エストニア訪問。ロイヴァス首相やクルーセ地域問題担当相とロシアによる禁輸措置やアジア市場等に関して協議。
- 5日,カリユランド外相,欧州議会でのセミナー「サイバー安全に関するEUとNATOの協力強化」で講演(於:ブリュッセル)。
- 5~10日,ロイヴァス首相が訪日,安倍総理と会談。新経済サミット(NEST2016)で基調講演,三木谷楽天CEOと会談。オヴィール企業相や経済代表団が同行。
- 6日,ツルナダク・ボスニア・ヘルツェゴビナ外相,エストニア訪問。カリユランド外相や国会国防委のミフケルソン委員長と同国のEU加盟に関して会談。
- 7~8日,クルーセ地域問題担当相,OECD農務相会合に出席(於:パリ)。日韓の農務副大臣と貿易関係発展に関してバイ会談。
- 10~12日,カリユランド外相,イラン訪問。ローハニ大統領やザリーフ外相と経済関係,電子政府,シリア情勢に関して会談。
- 11~14日,イルヴェス大統領,訪米。外交・安保会議セドナ・フォーラムに出席。
- 13~14日,ガルブル・モルドバ外相,エストニア訪問。カリユランド外相,ロイヴァス首相,ネストル議長と同国のEU統合に関して会談。
- 18日,カリユランド外相,難民問題や東方パートナーシップに関するEU外務理事会会合に出席(於:ルクセンブルク)。
- 19~20日,NATO空軍演習Ramstein Alloy 1(於:エストニア)。
- 21~22日,カリユランド外相,欧州の安全保障や難民問題に関するNB8・ヴィシェグラード外相会合に出席(於:ラトビア)。
- 21日,ペフクル内務相,EU内務相会合に出席(於:ルクセンブルク)。エストニアは,最初の到着国が難民申請に関する責任を負うとするダブリン協定の維持を支持。
- 26日,ヤーグラン欧州評議会事務局長,エストニア訪問。イルヴェス大統領,ネストル議長,カリユランド外相とエストニアの閣僚委員会議長国期間(5~11月)に関して会談。
- 26~28日,クルーセ地方問題担当相,訪中。Qu Dongyu農務副大臣と会談したほか,エストニア・フードのイベントに出席。
- 27~5月3日,サール文化相,訪中。Luo Shugang文化相と会談したほか,外交関係25周年記念行事に出席し,映画分野の協力に関する協定に署名。
- 28日,英空軍,エストニア・アマリ空軍基地を拠点とするバルト領空監視ミッションをベルギー空軍から引き継ぐ。
3 経済関係統計
- 2月輸出:前年比+7%の9億ユーロ,輸入:+5%の11億ユーロ。
- 3月消費者物価指数:前月比+0.8%,前年同月比-0.2%。
- 3月登録失業率(失業保険基金):5.1%。最高は東ヴィル県12.4%。
※ 本ページは、エストニアの政治・経済情勢を中心に各種報道・発表を取りまとめたものですので、記載事項の信憑性まで確認したものではありません。また、在エストニア日本大使館の見解を示すものではなく、特定の団体・個人の利益を代表するものでもありません。