エストニア政治・経済月間情報
2016年2月のエストニア月間情勢
ポイント
- 日・エストニア関係では,4日,大統領府が平井衆議院議員やコトカ経済通信省次官補らを含む99人への叙勲を発表。
- 国内経済では,11日,PKC Estonia社が合理化のため来年3月にケイラ工場を閉鎖し,613人を解雇する旨発表。
- 内政面では,24日,独立98周年記念日で軍事パレードや大統領レセプションが開催。
本文
1 内政・国内経済
- 1日,警察国境警備庁,難民受け入れ準備のためイタリアへ派遣していた連絡官をギリシャへ派遣。
- 2日,タルトゥ和平条約締結96周年記念日。
- 2日,経済自由度ランキング(米ヘリテージ財団):1位香港,9位エストニア,22位日本。
- 3日,2015年犯罪件数:3万2575件。10年間で約30%減少。
- 4日,大統領府,平井衆議院議員やコトカ経済通信省次官補ら99人への叙勲を発表。
- 4日,ハンサパンク銀行(スウェドバンク・バルト部門の前身)創業者ら,金融サービス,ポコペイ(Pocopay)をエストニア,オランダ,スペインで開始。スマホで容易に送金。
- 4日,2015年映画館訪問回数:独立回復後最多の1人当たり2.36回。
- 4日,国際交流基金主催巡回展「武道の精神」開幕。4月10日まで開催(於:タリン)。
- 4日,欧州委によるエストニアの経済成長率予測:2015年0.9%,2016年2.1%,2017年2.3%。
- 6日,1月政党支持率世論調査(Turu-uuringute社調査):中央党26%,改革党17%,社民党13%,自由党13%,保守人民党12%,祖国共和同盟7%。
- 11日,カリユランド外相,国会で年次外交演説。安全保障を優先事項とするほか,大使館を含む外務省の機能・組織に関して見直す方針。
- 11日,PKC Estonia社(フィンランド系,自動車用ケーブル製造),合理化のため来年3月にケイラ工場を閉鎖し,613人を解雇する旨発表。
- 16日,2014年相対的貧困率(所得の中央値の60%未満):21.6%,絶対的貧困率6.3%。
- 18日,VKG社(オイルシェール油製品製造),当初発表の500人より少ない390人の解雇を失業保険基金に通知。
- 18日,Tere社(乳製品),3000万ユーロの負債のため会社更生手続きへ。
- 23日,Trilioni Energy社,Eesti Gaas社(ガス)株式51.4%をFortum社(エネルギー)から買収。Gazprom社等保有の株式も取得の方針。
- 24日,独立98周年記念日。軍事パレードや大統領レセプションが開催される。
- 25日,国防軍,保安警察,国境警備関係の情報をロシアに流していたエストニア国籍の男2人と無国籍者1人,昨年10月と今月にそれぞれ有罪判決。
- 26日,指揮者エリ・クラス氏,病死。
- 27日,2月政党支持率世論調査(Turu-uuringute社調査):中央党29%,改革党23%,社民党12%,自由党12%,保守人民党11%,祖国共和同盟6%。
2 外交・その他対外関係
- 1~2日,ネストル国会議長,NB8議長会議に出席(於:キエフ)。
- 2日,イルヴェス大統領,欧州議会でデジタル共同市場に関して演説(於:ストラスブール)。
- 3~4日,ロイヴァス首相,シリア・ドナー国会議に出席(於:ロンドン)。
- 5日,米シンクタンク・ランド研究所,ロシアによるバルト諸国侵攻をシミュレート。ロシア軍は60時間でタリン及びリガに到達。
- 8日,当地英国,フィンランド,米国大使,エストニアにおけるHIVのまん延を指摘して,国会法務委員会に特別委員会設置を共同提案。
- 10~11日,ジャネリゼ・ジョージア外相,エストニア訪問。カリユランド外相やネストル議長とNATO・EU加盟に関して会談。
- 11日,エストニア人ビジネスマン,ロシアでスパイ容疑で拘束。
- 12~13日,イルヴェス大統領,カリユランド外相,ハンソ国防相,テラス国防軍司令官,第52回ミュンヘン安全保障会議に出席。
- 15~16日,カリユランド外相,ベラルーシ制裁解除に関する閣僚理事会に出席(於:ブリュッセル)。
- 15~20日,ロシア空挺部隊2,500人,エストニア国境に隣接するプスコフ州で演習。ドローンや通信装置を使用。
- 18日,ロシア軍用ヘリ,エストニア領空を侵犯。外務省がロシア大使に抗議。
- 18~19日,ロイヴァス首相,英国のEU離脱問題や難民危機に関する欧州理事会会合に出席(於:ブリュッセル)。
- 24日,ロシア政府系メディア「スプートニク」,エストニア語版を開設。西側に対するハイブリッド戦争の一環という見方も。
- 25日,アンドリュカイティス欧州委員(保健衛生・食の安全),エストニア訪問。ロイヴァス首相やクルーセ地域問題担当相とEヘルスや豚コレラに関して会談。
- 25日,ロイヴァス首相,バルト閣僚理事会会合に出席(於:リガ)。安全保障,エネルギー,レール・バルティックに関して協議。
- 29日,カリユランド外相とソイニ・フィンランド外相,オーストラリア及びニュージーランドを共同訪問。ビショップ・オーストラリア外相と会談したほか,キャンベラでフィンランド大使館内にエストニア大使館を開設。
3 経済関係統計
- 2015年第4四半期GDP(速報値):前年同期比+0.7%。
- 2015年12月輸出:前年同月比±0%の9億ユーロ,輸入:同-3%の11億ユーロ。
- 2015年輸出:前年比-4%の116億ユーロ,輸入:同-5%の131億ユーロ。
- 1月消費者物価指数:前年同月比-0.6%。
- 2015年失業率:6.2%
- 2014年エネルギーの独立性(ユーロスタット,輸入の割合):1位エストニア8.9%,2位デンマーク12.8%,EU平均53.4%,最下位マルタ97.7%。
※ 本ページは、エストニアの政治・経済情勢を中心に各種報道・発表を取りまとめたものですので、記載事項の信憑性まで確認したものではありません。また、在エストニア日本大使館の見解を示すものではなく、特定の団体・個人の利益を代表するものでもありません。