エストニア政治・経済月間情報
2015年7月のエストニア月間情勢
ポイント
- 内政面では,1日,ペントゥス=ロシマヌス外務大臣が辞任届を提出。16日,キャリア外交官出身のカリユランド新外務大臣が就任。
- 日・エストニア関係では,7日に東京において日・エストニア政務協議が開催。14日,楽天がエストニアで起業されたIT企業Fits.me社(バーチャル試着サービス)を買収。
本文
1 内政・国内経済
- 1日,ペントゥス=ロシマヌス外務大臣,倒産した父親の企業の債務に関して,2審で他の関係者と共に責任があるとの判決を受けたことを理由に辞任届を提出。
- 2日,VKG社(オイルシェール油化学製品製造),採掘枠の追加が認められ,12月に閉鎖した工場の操業を再開。
- 3日,ツァフクナ社会保障大臣(祖国共和同盟党首),同党所属のリーサ・パコスタ元議員を平等検査官に任命。審査では,他により高評価の候補者もいたため,その任命に批判の声もある。
- 7日,エースティ・エネルギア社(国有電力),新技術導入による効率化のため200人を解雇へ。
- 9~11日,エストニア政府主催「第6回エストニアの友人国際会合(Estonia's Friends International Meeting)」が開催(於:タリン)。
- 10日、改革党役員理事会で,マリナ・カリユランド外務次官補を次期外務大臣候補として指名。
- 10日,Nitrofert社(肥料),全従業員426人を解雇へ。数年前から生産停止中。
- 12日,ロシア鉄道子会社,タリン・サンクトペテルブルク・モスクワ路線の運航開始。
- 15日,イルヴェス大統領,マリナ・カリユランド新外務大臣を任命。16日,国会での宣誓を経て,就任。
- 20日,エレリング社(国有送電),エストニア・フィンランド間のガスパイプライン「バルティックコネクター」建設のため両国当局に投資申請を提出との報道。選挙前の両国首相間の合意にもかかわらず,フィンランドのガスム社は投資申請に不参加。
- 21日,国内の家畜のアフリカ豚コレラ感染を初確認。ヴィリヤンディ県の農場2カ所とヴァルガ県の1カ所。
- 29日,ロシアの農産品検査当局,カザフスタンがエストニア及びラトビアの水産業者の製品の輸入を一時的に禁止した旨発表。
- 30日,タリン工科大学理事会,アーヴィクソー議員の学長選出を承認(賛成8票,反対3票)。9月1日就任,任期5年。
2 外交・その他対外関係
- 1日,スウェーデン,NATOサイバー防衛協力センターへの参加を発表。NATO非加盟国による協力形式であるパートナー国として参加。
- 8日,当地紙がフィンランド紙の報道を引用しつつ,7月5~9日にヘルシンキで行われたOSCE議員会議にナルィシュキン露国家院議長他の出席を拒否する決定は主にエストニアの反対によるものであったとの報道。
- 9日,ベーヨニス・ラトビア新大統領,エストニア訪問。イルヴェス大統領やネストル議長と会談。
- 7日,日・エストニア政務協議を開催(於:東京)。代表は日本側が林欧州局長,エストニア側がテーサル・エストニア外務省政務局長。
- 9日,エストニア・スペイン政務協議(於:タリン)。
- 9日,ロシア軍用機,エストニア領空を侵犯。エストニア外務省がロシア側に抗議。
- 10日,EU加盟国,レール・バルティック・プロジェクト(Rail Baltic Project)に対する投資計画を承認。
- 14日,ヴァッシリエフ保健労働大臣,Sun Zhigang中国保健副大臣と保健医療協力に関するメモランダムに署名(於:タリン)。
- 14日,楽天,エストニアで設立されたIT企業Fits.me社(バーチャル試着サービス,本社ロンドン)を買収。
- 17日,エストニアとフィンランド,新Xロード(国の各種データベースを束ねる情報交換基盤)を共同開発へ。
- 22日,エストニア,イスラム国との戦いでイラクを支援するためソ連時代の武器・弾薬を同国へ先週送付したという報道。
3 経済関係統計
- 5月輸出:前年同月比-6%の10億ユーロ,輸入:同-10%の10億ユーロ。
- 6月消費者物価指数:前年同月比-0.1%。
※ 本ページは、エストニアの政治・経済情勢を中心に各種報道・発表を取りまとめたものですので、記載事項の信憑性まで確認したものではありません。また、在エストニア日本大使館の見解を示すものではなく、特定の団体・個人の利益を代表するものでもありません。