エストニア政治・経済月間情報
2014年11月のエストニア月間情勢
ポイント
- 内政面では,3日にパエト外務大臣及びリギ財務大臣が辞任し,マリス・ラウリ前首相顧問が新財務大臣に就任。17日,ペントゥス=ロシマヌス新外務大臣(前環境大臣)とライドマ新環境大臣(前国会国防委員長)が就任。
- 外交面では,17~18日,ロイヴァス首相がフィンランドを訪問し,ストゥブ・フィンランド首相と地域LNGターミナル及びガスパイプラインの建設に関して合意。27日,ストルテンベルグNATO事務総長がエストニアを訪問。
- 日・エストニア関係では,19日,当地を訪問中の新経済連盟代表団(団長:三木谷代表理事)がロイヴァス首相他と会談。
本文
1 内政・国内経済
- 1日,新党の国民統一党,オユランド元外務大臣を党首に選出。
- 3日,パエト外務大臣,辞任。欧州委員に就任したアンシプ氏に代わって欧州議員に就任。スリング貿易企業大臣が一時外務大臣を代行。
- 3日,リギ財務大臣,辞任。マリス・ラウリ前首相顧問が財務大臣に就任。
- 5日,改革党,パエト外務大臣の後任候補にペントゥス=ロシマヌス前環境大臣,環境大臣の後任候補にライドマ前国会国防委員長を指名。
- 8日,三菱電気自動車iMiEV,ブレーキの不具合のためにリコール。当地では三菱商事との排出権取引に基づきソーシャルワーカーらが約500台を使用。
- 9日、ベルリンの壁崩壊25周年記念行事(於:占領博物館)。ドイツ上院が壁の一部をエストニアに寄贈。
- 6日,ラーネオッツ前国防軍司令官(改革党),同党の安保関連行事で国防発展計画を批判し,テラス現司令官は祖国共和同盟の操り人形である旨発言。
- 10日,人権活動家のシルヴェル・メイカル氏,社民党に入党。同氏は2012年に改革党内の不正資金問題を告発して離党処分を受けた。
- 10日,姫野嘉昭東京工業大学教授(原子力)講演会(於:タリン工科大学内MEKTORY)。
- 11日,Tallink Group社(フェリー),パント社長の退任を発表。監査役員就任へ。
- 14~30日,第18回タリン映画祭。日本映画も複数上映。
- 17日,イルヴェス大統領,ペントゥス=ロシマヌス外務大臣とライドマ環境大臣を任命。
- 17日,11月政党支持率(Emor社):政党名回答者のうち改革党29%,中央党22%,社民党22%,祖国共和同盟18%。
- 19日,ロイヴァス首相が,移動に救助ヘリコプターを使用し,改革党選挙運動用の映像撮影にアマリ空軍基地を使用したことを批判する報道。
- 19日,国会,労働能力補助法案を可決。2016年1月1日施行。
- 24日,ミクセル国防大臣,アマリ空軍基地の政治広告のための使用を禁止。
- 25日,イルヴェス大統領夫人,手作りパンの本を上梓。
- 25日,OECD経済予測:エストニアの経済成長率は本年+2.0%,来年+2.4%。
- 26日,イルヴェス大統領,来年3月1日の国会選挙を公告。
- 26日,ビジネスマンのラウル・アッリキヴィ氏,日・エストニア経済関係への貢献を評価されエストニア外務省から市民外交官として表彰。
- 27日,南部ヴォル県のスモーク・サウナ,ユネスコの無形文化遺産に登録。
- 28日,アリパエヴ紙TOP100企業ランキング:1位Olympic Entertainment Group社(カジノ)。
- 28日,イルヴェス大統領,2016年の任期終了後は,政党政治活動を積極的に行うことをしない旨発言。
2 外交・その他対外関係
- 5~7日,イルヴェス大統領,訪独。ベルリンの壁崩壊25周年を前に独雑誌団体によるゴールデン・ヴィクトリア賞をラトビア及びリトアニア大統領と共に受賞。
- 6~7日,ロイヴァス首相,NB8+英国首相会合に出席(於:ヘルシンキ)。
- 17~18日,ロイヴァス首相,フィンランド訪問。ストゥブ・フィンランド首相と地域LNGターミナル及びパイプラインの建設に関して合意。2019年までに両国間にパイプラインを建設し,フィンランドがパイプラインの建設時期に合わせてターミナルを建設することで合意。
- 19日,ペントゥス=ロシマヌス外務大臣,就任後初の外国訪問としてラトビアを訪問。大統領,国会議長,外務大臣と会合。
- 19日,新経済連盟代表団(団長:三木谷代表理事),エストニア訪問。ロイヴァス首相他と会談。
- 19日,NATO欧州連合軍最高司令部のPhilip Breedlove司令官,エストニア訪問。NATOサイバー防衛協力センターを視察。
- 20日,プシュコフ・ロシア下院外交委員会委員長,ロシアはエストニアとの国境条約の批准を望むが,現在の緊迫した政治状況ではその可能性がない旨発言。
- 21日,ペントゥス=ロシマヌス外務大臣,フィンランド訪問。トゥオミオヤ外務大臣と会談。
- 21日,NATOのサイバー防衛演習「Cyber Coalition 2014」がタルトゥ市で開催。参加国数が最多のNATOサイバー防衛演習で,今回は約400名が参加。
- 24日,エストニア,サイバー防衛訓練のためウクライナに10万ユーロ援助。
- 24~27日,ネストル国会議長,訪独。国会議長他と会談。
- 27日,ストルテンベルグNATO事務総長,エストニア訪問。大統領,首相,外務大臣,国防大臣と会合。
- 28日,ペントゥス=ロシマヌス外務大臣,リトアニア訪問。リンケビチュウス外務大臣と会合。
- 29日,エストニア,NATOでの協力に専念するためバルト三国による機雷対策のBltron部隊への参加を中止する方針。
3 経済関係統計
- 第3四半期GDP(速報値):前年同期比+2.1%。
- 2013年企業売上:前年比+3.4%の計520億ユーロ。
- 9月輸出:前年同月比+7%の11億ユーロ,輸入:同+9%の12億ユーロ。
- 10月消費者物価指数:前年同月比-0.2%。
- 第3四半期失業率:7.5%。
- 第2四半期平均賃金:前年同期比+5%の977ユーロ。
※ 本ページは、エストニアの政治・経済情勢を中心に各種報道・発表を取りまとめたものですので、記載事項の信憑性まで確認したものではありません。また、在エストニア日本大使館の見解を示すものではなく、特定の団体・個人の利益を代表するものでもありません。