エストニア政治・経済月間情報
2012年7月のエストニア月間情勢
内政・経済
1.内政
- 2日,テデル行政監察官,タリン市によるロシア語教育継続のための私立学校設立は,エストニア語教育を受ける憲法上の権利を侵害するとして法改正を提案。
- 6日,裁判所,ロシア語学校でのエストニア語教育に反対のタリン市の訴えを棄却。
- 12日,最高裁,行政監察官が求めたESMの合憲性審査に関し,合憲と裁決。
- 18日,サヴィサール中央党党首,資金洗浄の疑いで捜査されていることが判明。
- 26日,政府,ESM創設条約批准法案を承認。8月に国会臨時会で審議へ。
- 30日,ミッハル法務相(改革党元幹事長)ら,違法献金疑惑に関して事情聴取。
- 30日,7月政党支持率(Emor社):政党名回答者のうち改革党34%,社民党25%,中央党22%,祖国共和同盟15%。支持政党なし39%。
2.経済
- 2日、三菱自動車、ロシア・カルーガ工場への部品輸送のパートナーにタリン港を選定。
- 4日、政府系金融機関、三菱商事との排出権取引で調達された電気自動車を利用し、電気自動車のカーシェアリング事業を行う業者の政府調達を公告。
- 13日、欧州司法裁判所,エストニアがEU加盟前の砂糖,バター等の在庫過剰で欧州委から罰金を課された問題で、政府は企業から罰金を徴収できないと判決。
- 19日、政府、三菱との排出権取引による電気自動車購入補助制度に関し,プラグインハイブリッドにも対象を広げ、期間を2014年末まで延長することを承認。
- 19日、パルツ経済相と再生可能エネルギー団体、新規参入企業への補助金縮小で合意。
- 20日、ベルギーKatoen Natie社,ムーガ港に対ロ輸出用ロジスティックセンター建設へ。
- 20日、アンシプ首相、三菱商事代表団と会合。再生可能エネルギー及び省エネ分野での協力について協議(於:タリン)。
【経済関係統計】
- 5月輸出:前年同月比-8%の10億ユーロ、輸入:同±0%の11億ユーロ。
- 6月消費者物価指数:前年比+3.9%。
- 第1四半期失業率(Eurostat):EU10.4%、エストニア10.9%。
- 第1四半期GDP比債務(Eurostat):ユーロ圏平均88.2%、エストニア6.6%。
外交・対外関係
1.EU
- 1日、EU法務・内務関連IT機関のエストニア設置,秋に延期。
- 3日、EU,本年エストニアに乾燥製品2、571トンや食用油の食糧援助。
- 4日、欧州議会,来年もバルト諸国がEU農業補助金に上乗せして国家予算からも補助金を支給することを承認。
- 6日、パエト外相、シリア情勢等に関する外相会合に出席(於:パリ)。
- 9~10日、リギ財務相,ユーロ及びEU財務相会合に出席(於:ブリュッセル)。
- 20日、リギ財務相,スペイン銀行支援承認のユーログループ電話会合に出席。
- 23~24日、パエト外相、シリア情勢に関する外相会合に出席(於:ブリュッセル)。
2.NATO,PKO等
- 13日、NATOサイバー防衛センター(タリン)新所長にエストニア軍スジク大佐
- 29日、エストニア空軍ヘリパイロット2人、近くアフガニスタン派遣へ。
- 31~8月2日、バルト合同空軍海難救助演習「Baltic Bikini」(於:パルヌ)。
3.北欧・バルト三国
- 1日,エストニアとフィンランド、それぞれの国の住民登録関連の英語文書をアポスティーユ及び翻訳なしで相互で認める合意発効。
4.ロシア
- 5~6日、エストニア国会とロシア上院外交委、6年振りに会合(於:プハヤルヴェ、プスコフ)。
5.その他対外関係
- 2日、米議会代表団,エストニア訪問。アンシプ首相と電子政府等に関して協議。
- 3日、イルヴェス大統領,訪独。ガウク大統領とEUの将来に関して協議。
- 9~10日、パエト外相,民主主義共同体会合に出席。クリントン米国務長官と会談(於:モンゴル)。
- 16~19日、アンシプ首相、インド及びアフガニスタン訪問。カルザイ・アフガニスタン大統領及びカウル印外務担当大臣と会合したほか、キャメロン英首相とアフガン駐留エストニア部隊を訪問。
- 23日,オランダ、エストニア査証をオマーン、アルバ、キュラソーで発行代行へ。
- 30~31日、パエト外相訪米。潘基文国連事務総長と人権問題等に関して協議。
その他(一般時事,社会,犯罪等)
- 2~4日、ノーベル化学賞の鈴木氏,有機合成化学の会議に出席(於:タリン)。
- 3日、ロシアに機密情報を売っていた元保安警察官に禁固16年の判決。
- 3~15日、U19サッカー欧州選手権開催(於:タリン、ラクヴェレ、ハープサル)。
- 5~7日、親エストニアの政治家,経済人、文化人を招いた「エストニアン・フレンズデー」開催。招待された三井住友CEOはリギ財務相とも会合。
- 15~24日、国際物理オリンピック(於:タリン、タルトゥ)。
- 16日、タム元議員(ハンマー・メダリスト)、ウクライナ五輪委事務局長に就任。
- 26~29日、ヴィリヤンディ・フォークフェスティバル。イルヴェス大統領も出席。
※ 本ページは、エストニアの政治・経済情勢を中心に各種報道・発表を取りまとめたものですので、記載事項の信憑性まで確認したものではありません。また、在エストニア日本大使館の見解を示すものではなく、特定の団体・個人の利益を代表するものでもありません。